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天然酵母とイースト酵母の違いと魅力

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パン作りに欠かせないもの、それが生地を膨らませ、風味や味の元となる酵母です。

パンにフランスパンなどハード系の生地やデニッシュなどリッチな生地があるように、パン酵母にも個性や特徴があります。

酵母は大きく分けて

  • 天然酵母
  • イースト酵母

があります。

その違いをみなさんご存知でしょうか。

天然酵母、イースト酵母どちらもリッチなデニッシュ系の生地も作りますし、ハード系の生地も作ります。

ではこの2つの酵母の違いは何でしょうか。

まず作り手の立場から簡単に説明すると、天然酵母は不安定。イーストは安定した優良酵母。

天然酵母を自宅で挑戦した事がある方は分かると思います。手間がかかる上に環境に左右されやすく、時間をかけて出来上がったパンが固くてがっかり、という事も。

それに比べてイーストはレシピ通りに作れば、ほとんど失敗という失敗はないでしょう。(成形など技術的な部分は別ですが)それどころか、発酵温度を変えて長時間熟成させる事によって、天然酵母のように数日しっとり感が楽しめるパンも作れます。

イースト万歳!みたいになってしまいましたが、もちろん天然酵母にもいいところがあります。

その不安定さがゆえ作り手の探究心を掴みます。また、酵母によって味や香りの変化を楽しめます。

酵母の個性や特徴を知ると、パンへの興味が深まり、楽しみ方が変わってきます。

私はパン屋さんで働いていた経験から、毎日同じものを作り提供することの難しさや、またその楽しみも知っています。

パン屋さん(専門店)に限らず、スーパーで売っている市販のパンにも、作り手にはそれぞれのこだわりがあるのです。

この記事を読んで、酵母について少しでも興味を持っていただけたら、いつも手にとっているパンもより楽しむことができるでしょう。

目次

天然酵母とイースト酵母の違いと魅力

天然酵母とイースト酵母は、酵母「菌」が違います。

酵母には、果物や穀物など自然の物質に付着している菌から作られる天然酵母と、よりパン作りに適した酵母菌を培養して作られたイースト酵母があります。

それぞれに長所と短所があり、パン作りの楽しみ方も変わってきます。私はどちらの酵母で作ったパンも好きです。

酵母には個性があります。

パンと一口に言っても、生地を楽しむシンプルなフランスパンや食パン、トッピングを楽しむ菓子パンや惣菜パンなど、様々な種類があります。同じ様に、酵母にはそれぞれ個性があるのです。

  • 天然酵母は、一から育て、日ごとの風味や味の変化を楽しむ
  • イースト酵母は、安定した美味しさを求めるには最適。

天然酵母のパンの美味しさは、日が経つにつれて変化する風味。また、どっしりゴツッとしたパンが焼けるので、固めのパンが好きな方向きです。

しかし、酵母自体が環境に影響されやすく、酵母自体をパン作りに最適な状態に育てなければなりません。

美味しいパンを作るために重要な発酵が安定しなければ、その時の状態で出来上がりに大きな差が出てしまいます。

一方イーストは、酵母自体が強い為、環境に左右されにくく、初心者でもそれなりに美味しいパンが焼ける優れもの。特にふわふわの生地を作る時にはイースト酵母が活躍します。

安定する天然酵母

その天然酵母の中でも、わりと安定して作りやすい素材があります。

例えば私が1番お気に入りのいちご酵母のパンは、焼いている時からいちごの甘い香りが漂い、それだけで嬉しいものです。イーストでは出せない風味があり、奥が深いです。

私がパン作りにのめり込んだきっかけは、あるパン教室での体験でした。

この時パンに関して全くの素人で無知だった私は、美味しいパンが焼けた事に、大袈裟ではなく、嬉しさと共に衝撃を受けました。イーストでのパン作りの始まりです。

その後他にいくつかのパン教室に通いました。その教室のひとつでベーグル屋さんを立ち上げようとする先生と出会い、お店で製造、販売をするまでになりました。また天然酵母を学ぶきっかけにもなりました。

こうして酵母の魅力にはまっていき、今に至ります。

パン作りで美味しさを求めるうち、自然とそのパンの性質や美味しさの秘密を知りたくなるものです。

ある有名なオーナーシェフは、農業大学まで通って酵母を化学的に研究している方もいらっしゃいます。それくらいパン作りは奥が深いのです。

知れば知るほど、天然酵母とイースト酵母、どちらもパン作りに魅力的な個性をひめています。

天然とイーストはどちらがいい?

イーストよりも天然酵母の方が無添加で安心、ヘルシー、美味しいというイメージを持たれがちです。

私も最初はそう考える1人でした。しかし、イーストも元は天然の素材から、パン作りに最適な酵母菌を培養したもので、添加物ではありません。

天然酵母が良いイメージを持たれるのは、天然=自然、安心を発想させるからでしょう。 実際ヘルシー志向の方に好まれる傾向にあります。

天然酵母もイースト酵母も美味しいのです。

天然酵母は酵母から育て上げるので、作り手にとっても納得できる美味しいパンが出来た時は、とても嬉しいものです。

じっくり時間をかけて作るので、その分味に深みが出ます。今では天然酵母の中には、比較的安定した酵母菌を市販しているものもあり、初心者の方でも始めやすいでしょう。

またイーストは出来上がりに安定感があり、これも作り手にとってありがたいことです。イーストで作るパンもこだわればこだわるほど、美味しいパンが焼き上がります。

私の実体験として、どちらの方がいい酵母かということではなく、酵母それぞれの個性と特徴を知ることで、どちらもより楽しむことができるのです。

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