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離乳食をシリンジで経口摂取 | 何ミリのシリンジがおすすめ?

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こんにちは、町屋です。
いつもブログを見て頂きありがとうございます。

先日Twitterに気になる投稿がいくつかあったので、今回は育児関連のツイートを深掘りしていきたいと思います。

この記事を書いている私について

町屋
在宅診療クリニックにて、小児難病から高齢者・癌患者まで幅広く担当しています。色んな家に訪問し現場を毎日見ていますので、一般論よりは生の体験談を中心に書いています。
目次

離乳食をシリンジで経口摂取 | 何ミリのシリンジがおすすめ?

Twitterに「#難病児ツイオフ質問」のハッシュタグとともに投稿されていました。

「子どもが摂食拒否仲間」が結構いらっしゃったのでうれしくなりつつこんな質問を…
今介護食とお米とかをミキサーしてシリンジで経口摂取してるんですが、油分のためかシリンジがうまく押せないんですよね。
どんなシリンジ使ってますか?
うちはテルモのシリンジ。

シリンジがうまく押せない・引けないというのは、割と在宅医療でも良く相談される悩みの一つです。

結論としては

  • シリンジは使い捨て
  • 10mlのカテーテルチップ用シリンジをつかう
  • 20mlや50mlはシリンジの陰圧があるので押せない

※シリンジにはルアーチップとカテーテルチップがあります。

こんな感じですが、一旦これだけまとめると。

採血も胃瘻もシリンジは基本的に使い捨てが原則です。

衛生面や、それこそシリンジのゴムのところに栄養剤や離乳食が詰まってしまうので。

ニプロやテルモのメーカー担当者に直接聞いたこともあるのですが、2回以上の使用で何か不具合があっても、保証はしませんとはっきり言われてしまいました。

同じシリンジを2週間使うとどうなるか

私も試したことがあるのですが、離乳食をシリンジ経口摂取するときに、同じシリンジを2週間使うとどうなるか。

毎回消毒はミルトンでしますが、それでもゴムの部分が固くなってしまし、うまく引けないし押せなくなります。

町屋
いわゆるゴムの劣化です。ゴム片が取れてしまうこともあるのでおすすめはしません。

実際に、難病の小児を診ている家族に聞いても、使い捨ての家庭はほぼなく、大体2週間前後は同じシリンジを使っています。

コストの問題

とはいえ、実際の現場ではシリンジを使い捨てにするとコストばかりかかります。

例えば、テルモのシリンジの値段ですが

  • 10ミリ:3本で280円
  • 20ミリ:3本で300円
  • 30ミリ:3本で550円
  • 50ミリ:3本で700円

仮に10ミリのシリンジを使い捨てした場合、1ヶ月でどれくらいのコストがかかるかと言うと。

  • 離乳食は1日3回
  • シリンジは30日×3=90本
  • 1ヶ月で8,400円

離乳食で使うシリンジ代だけで8,400円かかるのはとても痛いですよね。

年間で10万800円です。

町屋
なので小児在宅(離乳食含め)の現場ではシリンジは使い捨てに出来ないと言う現状があります。

医療材料として支給して貰えるか?

小児難病の方で毎月定期受診をしている方の中には、受診先から物品の支給をして貰っている家庭もあると思います。

しかし、最近の病院は点数式をやっているところが多く、例えば

あなたの持ち点は1ヶ月100点です。

  • シリンジは1本5点
  • カテーテルは1本10点
  • 栄養ボトルは1個15点

こんな感じで、持ち点内でチョイスするようにしています。

シリンジだけたくさん貰う訳にもいかないので、うまく調整する必要があると言うことです。

まとめ

最後までご覧頂きありがとうございます。

解決策なのですが、シリンジに関しては

  • 10ミリシリンジ
  • ルアーチップよりカテーテルチップ
  • なるべく短期間で捨てる

こんな感じですね。

病院で購入も出来るのですが、割と高いのでアマゾンや楽天で買うのがオススメです。

細かいことは色々あるのですが、登録上シリンジは医療材料ではないので通販サイトで買えます。

ニプロやテルモなど、メーカーによる違いはあまり感じませんので、どちらでも良いと思います。

唯一、先端の場所が中心なのか、少し端っこについているのかという違いはあります。

ご自身で確認してみてください。

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